お金を積みたいほど狂おしくすきなもの フリー素材と著作権の話
Moi.
どうも、Taichiです。
みなさん、フリー素材って使ったことありますか?
僕は創作をあまりしないのでお世話になったことは数える程しかないのですが、この世には無料で使える音楽や効果音、フォント、イラスト、動画素材などがたくさんあります。ここ数年でよく話題になってるのは「いらすとや」でしょうか。皆さんインターネッツの世界に入り浸ってると、一度は目にしたことがあるかと思います。
可愛い絵柄ですが、たまにぶっ飛んでるイラストが紛れているのも「いらすとや」の魅力です。
僕はこれで腹筋がやられました
いややるけど。
こういったフリー素材というのは、基本的に個人使用であれば無料で使うことができます。しかしそれらを作っているクリエーターたちは何もボランティアでやっているわけではなく、お仕事でイラストを書いたり、音楽を作ったりしています。収益化の方法は人によりけりですが、アフィリエイトの広告収入、より高品質の有料版を用意する、フリー素材で知ってもらって個別の仕事を得る、などなど。完全に趣味でやっている人以外は、何らかの形で収益が入る仕組みを持っています。
いわゆるYoutuberと呼ばれる人たちは、よくフリー素材のBGMを利用しているので
「あれ、この音楽よく聞くけど、前聞いた時は違う人の動画だったな」なんてことありますよね。最近はこういったフリー素材でも、とても質の高いものがたくさんあります。
さて本題ですが、最近狂おしいほど好きな無料の音楽を二つ見つけてしまいました。下のyoutubeの再生ボタンを押してから、残りの文章を読み進めてください。
フリーBGM素材 『Morning』 試聴ページ|フリーBGM DOVA-SYNDROME
ポップ/カントリー。休日の朝、列車に揺られているイメージ。明るい感じ。
なんかもう、聞いてるだけで体が動き出すポップさ。元気なくてもこれ聞くだけで元気が湧いてきます。
この曲はこの動画で初めて知りました。よかったら後で見てください。
実はめっちゃ面白いクトゥルフ神話TRPG - YouTube
2曲目はこちらですが、これは万人向けではないので気になる人だけ聞いてみてください。
この二つの曲、この素敵さ、このクオリティ、これタダでいいんですか?って感じです。
僕は好きなものにはお金を払いたいタイプです。特に最近はTwitterなんかでクリエイターがどんな人か簡単に知ることができるので、「こんな好きな作品を作ってくれてありがとう!応援します!」という気持ちが湧いてきやすいし、直接伝えやすいと思います。しかしこれらの曲自体は無料なのでお金を払うことができない。こういうことを俗に
「振り込めない詐欺」
なんて言ったりしますが、まさにそんな気分。「金払わせろやコラ!」
大抵の創作物は、「好き!」と言ってくれる人の応援で成り立っています。好きなバンドのCDを買い、ライブへ行き、グッズを購入することでそのバンドに収益が入ると、活動を継続できるので新曲がでる。漫画でも音楽でもゲームでも、あるいはWebサービスやアプリケーション、ソフトウェアなどでもそうです。
お金を払う人がいないコンテンツはそれ以上継続することができない。だから僕は好きなものにはお金を払います。
この記事を書こうと思ったのは、振り込めない詐欺に遭ってしまったからというのもありますが、もう一つあります。それは
「価値あるものにお金を払うことを嫌がる人が世の中には結構いる」
ということをひしひしと感じたから。
少し前に話題になった某無料漫画サイトをご存知でしょうか。
作者の体験を基にした3ページの漫画があるので、読んで見てください。
このサイトの仕組みは、運営者が漫画をスキャンしアップロードする。サイトには広告があるので、漫画の閲覧者が増えれば増えるほど、「運営者」に収入が流れます。漫画の作者には1円たりとも入らない。僕がびっくりしたのは、多くの人がこのサイトを「合法だから良いでしょ」「違法なのかどうか判断できない」と言いながら利用していることです。創作がどうやって成り立っているかを知らないのです。これは漫画の例ですが、音楽アプリでも山ほど似たような仕組みのものがあります。
もちろん中には本当に無料で漫画や音楽を楽しめるサービスもあります。音楽だとSpotifyやAWA、漫画では各出版社が提供している試し読みサービスなど(一巻まるまる立ち読み可能なんてところもあります)
これらはアーティストと直接契約し、サービスの収益をアーティストにも還元することによって成り立っています。これらサービスを利用することは全く問題ありません。
きちんと作者に還元される仕組みなのか、それとも悪人が一人儲けする仕組みなのか、見極めるにはそれなりの著作権やネットの知識が必要だと思います。(と言っても調べればすぐにわかる程度ですが)
僕も昔、漫画をタダで読んでいたこともあったし、マジコンも使ってました。音楽もダウンロードしたことあります。分別がなかったといえば言い訳になりますが、すごく後悔しています。正直に言って今の時代、違法にアップロードされたものを目にするな、聞くなという方が無理だと思います。それくらい溢れている。結果的に作者にとって利益があるので、黙認されているものだってたくさんあります。
しかし「価値あるものに対価を支払う」という精神は、誰しも持ってなければいけないものだと思います。そうしなければエンターテイメントは廃れてしまう。
もしあなたが好きな漫画や音楽を「無料で」利用しているとしたら、考え直してもらえると嬉しいです。あなたが好きなモノのために。それが好きな他の人たちのために。そしてそれを作っているクリエイターのために。
では。