Wood Program / 北欧の国フィンランドで木造建築

Moimoi. どうも、Taichiです。 森と湖の国ことフィンランドから、建築やデザイン、留学、教育など幅広い分野に首を突っ込んでいきます。

タリン滞在は5日以上をオススメする理由

Moi.
どうも、Taichiです。
 

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エストニアの首都、タリンへ行ってきました。
ヘルシンキからタリンへは、港からフェリーで2時間程度。実はスウェーデンよりも近いお隣の国なのです。そんなタリンへ、ヘルシンキから行く人々の内訳はこちら
 
1.アルコールを買いにいくフィンランド人(70%)
2.物価がビビるほど高いフィンランドから逃げる外国人(20%)
3.観光客(10%)
 なお、パーセンテージは偏見です。
 
そして僕はご多聞にもれず2番です。フィンランドに比べて、エストニアは物価がとても安く、半分とはいかないもののそれくらいの体感はあります。宿泊費に関してはそれが顕著で、ヘルシンキで2泊すると10000円はくだりませんが、エストニアでは8000円で4泊もできました。そんな物価が安いエストニアフィンランド人は「酒が安く買える国」としか見ていません笑
 

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半分ジョークですが、半分は事実です。物価が高い代わりに賃金も高いフィンランドの人々は、エストニアではお金持ち。休暇に空のスーツケース、カバン、車などを持ってエストニアでアルコールをしこたま仕入れ、現地では朝から浴びるように飲み、帰りは大量のアルコールと共に飲みながら帰って行く…というのが典型的なエストニア旅行。
 
そして日本人にとってフィンランドの物価は、信じられない!というほどではないものの、じわじわとHPを削ってきます。そんな心傷を癒すためにエストニアへ逃げるように船に飛び乗る人が結構いるそうな。「エストニア 旅行」で調べると、そんな体験記が山ほど出てきます。
 
とにかく、あまり日本から直接の旅行先としてはメジャーではないかもしれませんが、ヘルシンキで中期滞在する人には強くオススメしたい旅行先です。
 

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エストニアの首都、タリンの歴史を遡ると、中世のハンザ同盟から始まります。最北端の同盟都市として栄えた中心部は、今でも当時の街並みが残っていて、とても美しい。国としては100年と若いのですが、都市としては長い歴史を持っているのが、タリンの魅力の一つです。一昔前までは極貧だった国が今や日本を追い抜こうという勢いにまで達したのは、歴史の重みを感じる街並みと、若さを最大限に活かした柔軟さが鍵だったのかもしれません。

www.from-estonia-with-love.net

こちらのブログについてはいろいろあるのでとやかく言いませんが、この記事は優秀だと思います。

 
 
 
タリンへの旅行は日帰りか、せいぜい1泊2日程度が一般的ですが、僕は5日以上をお勧めします。その理由をざっと挙げてみます。
 
一つ一つ見ていきましょう
 

滞在にコストがあまりかからない

はすでに述べた通り、物価が安いからです。僕は4泊5日で交通費、宿泊費含め約300ユーロ、4万円ほどしか使いませんでした。これでも自炊は一切せず全て外食で済ませ、毎晩ビールを飲んでいます。ヘルシンキで同様の生活をすると…考えただけでも恐ろしい。たちまち破産に追い込まれます。フェリー代は往復40ユーロ。これは朝一番、8時の便を予約したためです。多くの人は酒を飲んでいるので、帰りの便は遅いほど高くなって行くんですね。ヘルシンキでたまたま会ったエストニア人のおじさんによると、エストニア国内でチケットを買うと10ユーロで済むとか…。

 
 
 

旧市街だけでなく新市街や地元のホットなエリアもくまなく楽しめる

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なんと言ってもタリンのメインスポットは中世の面影が色濃く残る旧市街です。地図で示すとこの円になっているエリアですね。

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どのガイドブックにも載っているような「ザ・観光スポット」は一日で十分回れるのですが、それじゃもったいない。道はくねくね、路面は石畳、ちょっとした小道から意外な場所で出たりするこの迷路感を味わうには、ひたすら歩き続けて足で脳に地図を刻みつけるしかありません。
 
建物を見つけ、一本の道がわかり、道同士がどう繋がっているかがわかり始めた時に、頭の中で地図が完成して、旧市街の全貌がようやく見えてきます。人が都市を理解するというのは、こういう過程を経るんですね。細かいピースを一つずつ詰めて行く感じ。帰納的都市観察。ちなみに都市デザインとは、その要素を一つ一つ分解していく演繹的な活動なのです。
 

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古いタリンを知るだけでは十分とは言えません!新市街へも足を伸ばしましょう。(写真奥) 旧市街から東側、こちらは打って変わって日本的な都市のイメージに近い、高層ビルなどが(そこまでじゃないけど)立ち並ぶエリアです。このコントラストがなんとも心くすぐるんですよね。ショッピングモールがわんさかあるので、お買い物(アルコール)はここで済ませましょう。
 

www.gizmodo.jp

エストニアに来てから気づいたのですが、ヘルシンキには高層ビルはありません。同じ古い町並みを残すヘルシンキとタリンですが、その保存の哲学はまるで違うように感じます。何かにつけてヘルシンキとタリンを比較し、思考に耽る日々でした。

 
 

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新旧に留まらないのがタリンの面白いところ!今地元でホットな地区も行って見ましょう。Telliskiviと呼ばれる、旧市街からみて北側、駅の向こうにはかつての工業地区があり、寂れてしまった倉庫などが立ち並んでいます。

 

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建物は古ぼけた石積み、日本でこれが残っていたら保存モノですが…地震がないというのは素晴らしいですね。そしてここは今リノベーションによって生まれ変わりつつあるエリアでもあります。

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倉庫を一部改装し、レストラン、バー、公園、広場など誰でも集える場所ができています。「古いものを生かし、新たな価値へと繋げる」新市街とも旧市街とも異なる第三の価値、それがこのTelliskiviです。ここに来る人たちは多種多様。老若男女、地元の若者も観光客も、お散歩中のワンちゃんとか駆け回る子供たちとそれを見守るおじいちゃんおばあちゃん、それぞれ思い思いに過ごしています。そしていたるところにピンポン台がしれっと置いてあって、みんなストリートピンポンに勤しんでいます。なんとも健全な…。

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この地区は都市再生において重要な示唆を多く含む場所でありました。十分にデザインするわけではなく、ちょっと手を抜いたような、でも人が自然と集まりたくなる仕掛けが散りばめられていて、とても魅力的で価値のあるエリアです。死んだ街、建物を壊すのではなくいかに新しい価値を生み出すかが今日の課題であることはいうまでもありません。Telliskivi、また行きたいなぁ。

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毎日歩くだけでも楽しい

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前述の通り、三つの顔がある町、タリン。4日間歩き続け、歩行距離は合計50kmにもなっていましたが、まだまだ足りない。朝起きて身支度もほどほどに外出し、ひたすら歩いて疲れてはカフェに入り、また歩いて街角で一杯飲んでまた歩く。夏の間は日が長く、21時まで昼間並みの明るさなのでいつまでも歩き続けられます。カフェやバーで飲み食いする分はそんなにかかりませんし、お金がなくても歩くだけで楽しいです。
 
 

Simカードが7日間有効で5GB使える

交通機関乗り放題カードが5日間有効

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インフラ系Tipsですが、エストニアフィンランド同様IT大国、あのSkypeを生み出しただけあって、ネット環境は万全です。R-kioskiという、フィンランドへ来たことのある方ならお馴染みのコンビニがエストニアにもあって、そこでSimカードと交通系カードが手に入ります。SimはTELE2というキャリアが扱っているプリペイドが7日間有効、5GB使えてお値段たったの3.49ユーロ、1GBあたり100円もしません。フィンランドでも携帯の通信量は2000円程度で無制限が当たり前なんですが、日本のインターネット事情はどうなっているんでしょうか…。キャリアから1GB買うと1050円など、こちらでは考えられないほど横暴な値段なんですが…。
 

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交通系カードの方が高いのが驚きですが、こちらのスマートカード(というらしい、初めて知った)は、市内のバス、トラムが乗り放題です。電車は乗れなかったんですが、乗る機会もないと思います。そして乗っても激安です(1.2ユーロ)
このカードはデポジットとして2ユーロ、5日間有効の乗り放題e-チケットをチャージすると6ユーロ、計8ユーロです。このデポジットの返金を受け取るには、帰りがけにR-kioskiに返却すればOK。R-kioskiは港の施設内にもあるので便利です。
 
 
この交通系カードは、正直必要かどうか微妙です。タリンの街は端から端まで歩ききれるほど小さく、バスやトラムを利用しても4駅以上乗ることはありませんでした。港から中心部までも、正直歩いた方が早いです。僕はわざわざ数十分待ってバスに乗った挙句、遠い空港まで飛ばされてしまいました…。歩き疲れて帰るのがめんどくさくなったり、あるいは大きい買い物をする予定のある人は必須かもしれませんが、足腰に自信のある人は6ユーロでビール3杯くらい飲んだ方がいいかもしれません。
 
 
 
 

日光(ビタミンD)をチャージできる

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これ一番大事です。特に今年の夏は7月末になっても肌寒く、日本にいる人たちに「フィンランド、思ったより寒いんだよね」というと「え、もう寒いの?」
 

ちゃうねん!!まだ、寒いの!! 夏はこれから!!

 
ということがしばしば。曇りや雨が多く、晴れても曇りがち、快晴だったのは1ヶ月のうち7日くらいでしょうか。一方タリンはというと、5日中4日が快晴でした。1日は晴れのち曇りのち雨。やはり大陸に属しているから、南から乾いた風がやって来るんでしょう、雲ひとつないことがごく当たり前の晴れ空でした。その上天気が悪くても肌寒いことはほとんどなく、歩いていたら暑くなるくらい十分な気温があります。ヘルシンキビタミンD不足に悩んだら、迷わずフェリーの切符片手に港へ向かいましょう、手遅れになる前に…。
 
 
 
 
以上、タリン滞在は5日以上をオススメする理由でした。
 
旅行前、タリンとヘルシンキ、そこまで大きく違いがあるのかと思っていたのですが、かなり違いがありました。ロシアに占領されていた歴史や、独立の時期など、共通点も多くある両都市ですが、ロシアの影響はタリンの方が濃いです。ロシア風の建物も多いし、ロシア語も英語の次によく見かける。ヘルシンキはどこへ行ってもそう大きな違いはないのですが、タリンは新、旧、工業地帯、郊外と様々な顔がありました。いわゆる都市的な風景も、ハンザ都市の面影も、はたまた旧ソビエトの退廃的な貧しい風景もまだ残っています。街路に対する建物の並び方や、古さ、構造など比較すべき点は様々ですが、一言で言うとタリンの街は面白い! 建物や街の魅力というのは、言葉や写真、映像では絶対に伝えられません。タリンが気になった方は是非、遊びに来てみてください!
では。

フィンランドの"普通の"図書館のレベルがすごすぎる件

Moi.

どうも、Taichiです。

 

現在Jyväskylä(ユバスキュラ)という街で大学のサマースクールに通い、フィンランド語講座を受けています。

jyväskyläはフィンランドのちょうど真ん中にある都市です。

 

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https://en.wikipedia.org/wiki/Demographics_of_Finland

 

真ん中…?

 

(人が住める範囲の)真ん中というか、北半分のラップランドには人があんまり住んでいないので、中央フィンランドというとjyväskyläのあたりを指します。

 

jyväskyläは首都helsinkiから約4時間、学生が多い街として知られています。人口と首都からの距離からして、日本で例えると福岡か広島みたいな街だと思えば想像に難くないと思います。

 

そんな街にある、普通の中央図書館に行ってきました。

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https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/cf/Jyvaskyla_city_library.jpg/1024px-Jyvaskyla_city_library.jpg

 

有名建築家の設計というわけでも、新しい建物というわけでもなく、わざわざ観光に来る人などいないようなごく普通の市民図書館。

そんな、なんの変哲も無いありふれた図書館のレベルに度肝を抜かれました。これがフィンランドクオリティ…。

 

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広々とした吹き抜けと高い天井。撮っている場所は二階で、三階がぐるっと取り囲むようになってます。非常に気持ちがいい、居心地がいい。天井の明るい部分は照明ではなく自然光です。一部がガラス張りになっていて、フロア全体が自然光によって明るく照らされています。

f:id:fact0404:20170721053140j:plainちょっと見にくいけどこんな感じ。そして窓の下に見えるのは蛍光灯。明かりが足りない時はこれが自動で点灯するようになっています。この天窓のおかげで、閉塞感が皆無です。

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三階の廊下には二階が見渡せる席が用意されています。コンセント完備。眺めはいいし太陽光が燦々と降り注ぐ。いつまでもいられそうでした。

 

僕が図書館で重視するのは、本棚の近くにどれだけ椅子が用意されているか、です。目的の本だけを借りて帰るだけなら椅子は必要ないんですが、読みたい本の隣にある本とか、通りすがりに気になった本とか、ただただブラブラして偶然目にした本とかを手にとってすぐ座って読めるかどうかってすごく大事だと思うんですよね。それこそが図書館の醍醐味だと思います。

 

この、フィンランドの、普通の図書館は完璧でした。

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本棚迷路のどんつきに椅子 ハイサイドライトが眩しい

 

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パーテーションと机と椅子

 

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三方囲まれた椅子とそれにくっつく机と椅子

 

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三方囲まれた机は半パーソナルスペース その裏にはラウンジのような場所

 

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ここはアクリル壁で他とは仕切られていて、少し落ち着いた場所、ペンダントライト

 

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Reading Stopというスペース ちょっと立ち止まって、本でも読んで行って!と言わんばかり

 

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集中したいときは個室へ

 

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すごい角度の座面の椅子 

 

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でも座ってみるととっても落ち着く

 

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ソファでくつろいで、本でも映画でもお好きなように

 

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テーブル付きの椅子

 

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新聞の電子版が読めるiPadが備えつき

 

 

すでにお気づきかもしれませんが、椅子が多様すぎる。何種類あんねん。

そして各椅子の質が高い。安物の椅子なんかありませんでした。どれもこれも座る人のことを考えて設計されているような、座りごこちの良いものばかり。

 

これも僕が居心地の良いと思うポイントなんですが、「様々な種類の場所がある」ことはとっても豊かな気分にさせてくれます。

 

天井の高さ、明るさ、椅子の座面の硬さ、背もたれや肘掛の有無、机の高さ大きさ、自分で自由に好きな場所を選べます。その日の気分で、一番心地よいと思う場所を。

画一的な椅子と机がずらっと並ぶような図書館では決して味わうことのできない気分です。

 

椅子と机は図書館にとって本と同じくらい重要なんですね。僕はそう思います。

 

 

肝心の本はどうかというと、これも素晴らしい。日本でもそうですが、本の在り処が検索一発でわかるような現代の図書館において必要なのは、わかりやすい並び順よりも「いかに本との出会いを増やすか」です。それも意外な本との出会いを。

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例えば先のReading Stopは階段を上がったすぐの場所にありました。本は表紙が見えるように並べてあるので、背表紙だけを眺めるよりも中身がイメージしやすいし、手に取る確率も高くなるかもしれません。

 

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本棚の端には別の本棚が

 

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右手、中古CDを漁るかのように本を探す 左手はDVDです

 

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テーマに沿って集められた本 「様々な性別」

 

 

本読みたくなりませんか?こんな空間。

僕は片っ端から気づいたら手にとって

 

「…フィンランド語読めないんだった」

 

と思っては棚に戻し、また手に取り、気がついたら数時間過ごしていました。恐ろしや。

 

児童コーナーも紹介したかったんですがあいにく写真を撮り忘れてしまって。

でも、こんな環境で育ったら誰でも自然に本を読むようになると思うんです。事実フィンランド人は読書が好きです。一年間に人口の約4倍の本が売れているんです。

 

人口約540万人のフィンランドでいま、毎年2000万冊を超える本が売れている。子どもも含めて数えれば、一人あたりの年間平均購買数は約4冊。

      読書を愛するフィンランド人 - フィンランド大使館・東京 : 最新ニュース : お知らせ

 

 

 

「本が読める」ということは、何か困ったことがあった時に自力で解決することができるようになるということです。何かのマニュアルでもいいし、辞書とか、あるいは考えに行き詰まったり、恋愛の悩みなんかも解決できるかもしれません。自分で調べて、自分で解決することができるようになる。

残念ながらこの世には本が読めない人がいます。識字率や教育の話ではなく、頭の中に「本を読む」という選択肢がない人です。2年間ほど中学生に国語を教えていたのですが、彼らを見ていて痛烈に感じたことは

「この子たち本が読めないまま大人になったら、その頃には仕事なんかないんじゃないか」

機械ができる仕事は機械にやらせる。その守備範囲が日を追うごとに広がっている世の中で、未だに機械が苦手としていることは「文章を読み意味を理解すること」

何かの問題を解決するために書をあたり策を練ることは、未だ人間にしかできません。読解力をつけなければ、本を読めなければ、仕事は機械に取って替えられます。

いかに子供達に書に親しんでもらうかは、これは先進国の教育で重要な課題だと思います。そのためにはムチではなくアメが必要なのです。楽しいから読む。面白いから読む。そんな体験を子供の時から持つことが大事ではないでしょうか。

 

 

閑話休題

 

フィンランドの普通の図書館のレベルが、これです。羨ましいどころじゃない…。今回は割愛しますが、デザインやディテールも優れていました。普通の図書館なのに…。

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ただ「中央図書館」と書いてあるだけなのに、なんでこんなかっこいいんだ…。

 

 

Helsinkiに行くと、もっともっと楽しい図書館がたくさんあります。それはまた今度。

 

では。

 

フィンランドについてから三日間の話

Moi.

どうも、Taichiです。

 

とうとうフィンランドに着きました。

Tervetuloa!ってな感じでフィンランド満喫しています。

 

このブログで初めて雑記を書こうと思います。

先に断っておきますが、

 

このブログで一番価値のないエントリーです。(so far)

 

フィンランドに行ってみたいとか、フィンランドが恋しいとか、俺が何して過ごしてるか気になって眠れない!とか、そういう人だけ見てください。

 

KIXからFinnairでHelsinki-Vantaa空港へ

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ついにこの日がやって来た、と言わんばかりに審査官にパスポートを突き出します

そう、一年三ヶ月ぶりに日本を出られる!フィンランドの土を踏める!木々を拝める!

 

ワクワクいっぱいで(顔には出ないけど)搭乗口へ向かいました。

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Priorityの写真を撮ったけど別にPriorityではない。

普通にエコノミーの後の方で乗りました。

 

みなさん、「ラッキービジネス」というものをご存知でしょうか?

名前は今僕がつけたからみなさん知らないでしょうけど、何かしらの理由でエコノミーがビジネスに無料でグレードアップされる現象のことです。

 

前回フィンランドからの帰り、搭乗口で普通にお姉さんに券を渡すと

 

「お一人ですか?」

 

と聞かれました。

もちろん一人なのでそう答えた途端

その方は僕の搭乗券を真っ二つに切り裂きました。

 

「あ、もう日本には帰れないんだ」

 

そう思ったのも束の間、新しい券を差し出したお姉さんは

「行ってらっしゃいませ」

とにこやかに微笑んでくれた。天使か…。

 

そして券を見るとそこには

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「は?」

 

なんと勝手にビジネスにアップグレードされていたのでした。

詳しいシステムはわかりませんが、オーバーブッキングというやつらしいです。

気になる人は調べてください。

 

そして僕はエコノミーの値段で、ビジネスクラスを体験することができたのでした。

(料理が美味しすぎてお腹を壊したのはまた別の話)

 

 

閑話休題

今回はラッキービジネスこそなかったものの、やはりフィンエアーは快適でした。

何より機内食がすこぶる美味しい。

 

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朝10:40から、約10時間のフライトなので、お昼ご飯と到着直前に軽食が出ます。

お昼ご飯は二種類で、カレー風味のなんとか(忘れた)と鶏肉でした。

鶏肉を選んだ理由は、

 

「味付けが日本食だから」

 

これが最後に食べる日本食となると、期待せざるを得ません。

不味かったら嫌だなぁ…。

そんな心配は一瞬で吹き飛びました。めちゃうまい。

 

鶏も蒸し野菜もサラダも全てうまい。機内食ってあんま期待するものでもないと思うんですけど、フィンエアーはすごい美味しいです。ちなみにビジネスはコース料理が出ます。

 

そして驚いたのは、あらゆる種類の料理を用意してくれるところ。

ハラルとかベジタリアンとかビーガンとか乳幼児とか、あらゆる食事を用意してくれます。

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フィンランドに着いてから、これは珍しいことでもなんでもないってことがわかりました。その話はまた今度します。 

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機内の様子はこんな感じ、狭すぎるということもなく、普通です。ビジネスはリクライニングが180°まで倒れます…。「どこまで倒れんねーん!!」てなりました

 

 

 

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機内では映画や音楽も楽しめるんですが、僕はこれが好きです。

 

 

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現在地や飛行状況、現地・出発地・到着地時間などなど、いろんな情報が表示されます。「今ロシア上空飛んでるんだなー」とか。まあロシア上空しか飛ばないんですけどね。

 

 

 

 

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そうこうしているうちに着きました!!天気は快晴!最高!!

 

 

 

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少し歩くと多くの人は右側のトランジット窓口に行ってしまいます。そう、フィンランド目当てでフィンランド行きの便に乗っている人は少数派なのです…。みんな!ヨーロッパに行くときはヘルシンキで数泊してから乗り換えよう!!!

 

 

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フィンランドで一番先に目に入るであろうフィンランド語、Ulos(ウロス)

都市によるんですが、ヘルシンキではフィンランド語とスウェーデン語が公用語に指定されています。西側の都市はだいたいそうかな。東側に行くとロシア語を頻繁に見かけるそうです。ヘルシンキでもロシア語案内を耳にすることはありました。

 

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入国審査へ

 

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あたふたする僕。

 

 

 

無事審査を終え、ついにフィンランド国内へ!!

あー久しぶり。この匂いなつかしいなぁ。

日本の空港は味噌くさいなんて話があるけど、フィンランドのこの匂いはなんだろう。

 

 

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友達のHeidiが空港まで迎えに来てくれました!一年ぶりだ〜〜〜

 

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VR(JRみたいなもん)に乗ってヘルシンキまで行きます。30分くらいかな。

Heidiは明日から一ヶ月北京へ行くので、24時間後また空港へ行ってしまいます。

 

 

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なんども言いますけど、この日のヘルシンキは快晴です!!最高!

日差しは低くて強いんですけど、風がすごくきもちいい。海町なので、風が強い時があります。これは18:40くらいの写真。真昼間かよ。

 

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この日はHeidiの家に泊めてもらいました。この部屋がすごい好きです。

天井が高くて、広くて、夏涼しいし冬はあったかい。物が少ない。俺の家と正反対だ。

「お邪魔しまーす」って行ったらHeidiが「ただいまでしょ」っていうのでめちゃ嬉しくなりました。ただいま!!

 

 

このあとヘルシンキ市内のいろんなとこに行ったんですが(ほとんどはHeidiの雑用について行っただけ)そのうちの一つがAkateeminen Kirjakauppa(アカデミア書店)

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Aalto建築です。でも目当ては建築じゃなくて本でした。

 

 

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サルミアッキのレシピ本。欲しい人いたら日本まで郵送します。

 

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棚一面のベジタリアンレシピ本と誇らしげなベジタリアンの図

 

 

 

今回渡航するにあたって、換金を一切せずに行きました!!

前回は確か600ユーロくらいを現金で持って行ったのですが、その時学んだことは

 

フィンランドで現金持ってる奴いねぇ

 

全部カードで済みます。済ませます。

切符買うのもカード、自販機でジュース買うのもカード、スーパー行ってもカフェに行っても、バーも美術館もレストランも屋台も!!!全部カードです。

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市場の屋台にVISAマークはなかなか面白い。

 

完全なるキャッシュレス社会です。フィンランドは。

唯一現金が使えなかったのは一部の長距離バス、でも事前にチケット買っとけばオッケーです。

 

その反動か、逆に現金を持つ人が少し増えているらしく、どうも大手スーパーなどがカード情報から顧客が何を購入しているのかトレースしているようで、それを嫌う一部の人は脱カード化しているそうです。色々あるもんだなぁ。

 

 

 

フィンランド着いてから色々驚くことがありました。

食文化や環境保護の取り組み、デモやPRIDE、道端で寝っ転がってるおっさんや変な挨拶するスーパーのお兄ちゃんとか笑

一つずつメモして、記録しておかないと慣れてしまってからではそれに気付けない気がして、焦っています。なんせ気になることが多すぎる。

 

ちょっとずつ書いていこうと思います。

今日はこの辺で。

 

では。

フィンランドの在留許可手続きについて

Moi.

どうも、Taichiです。

 

今回は真面目に、役に立つ情報を綴ろうと思います。

 

フィンランドで3ヶ月以上滞在しようとすると、在留許可申請が必要になって来ます。

これがなかなか煩雑でめんどくさい。僕の奮闘を書き残しておこうと思います。

 

 

在留許可とは

フィンランドに滞在するには

1.三ヶ月未満であればシェンゲン協定によって自由に滞在できる

2.それ以上の場合は在留許可が必要になる。

 

ややこしいことに、VISAではなく在留許可です。

 

申請のためのステップ

1.Enter Finlandでアカウントを作成する。

2.記入できるところは全て記入する

3.必要な書類を揃え、PDF化して添付する

4.オンライン手続きを終え、東京の大使館で指紋採取

5.在留許可カードが手元に届くまで待つ

 

こんな感じです。詳しく見ていきましょう。

 

 

 

1.Enter Finlandでアカウントを作成する。

Enter Finlandとは、在留許可に必要な書類をオンラインで処理するためのサービスです。数年前から全てオンラインでできるようになりました。素晴らしいですね、日本も早く紙ベースから抜け出して欲しい。余談ですが、お隣の国エストニアはすでに全ての住民サービスをオンラインで済ませられるようになっています。

オンラインの何がいいかというと

・手数料が紙に比べて安い

・記入漏れ防止

・書類に不備があった際すぐに追加書類を送れる

・めちゃ簡単

 

2.記入できるところは全て記入する

アカウントさえ作ってしまえば、少しずつ記入していけばいいので楽チンです。

学生で申請する場合は、学習の目的や自分の大学で学んでいることとの関係などを説明せねばならないので、結構時間がかかります。焦る前にやっておきましょう。

 ほとんどは直接書き込めるのですが、一つだけ書類を書かされます。

Residence permit application forms - The Finnish Immigration Service

ここからMP_1という書類をダウンロードし、記入してからEnter Finlandへアップロードします。と言ってもこれもPCやiPhoneで記入できちゃうので、わざわざ印刷する必要はありません。

 

3.必要な書類を揃え、PDF化して添付する

あとは必要書類を集めていきましょう。

・パスポート

・大学などの受け入れ証明書

・収入の証明(残高証明もしくは奨学金証明)

・受け入れ大学の学費請求書(奨学金が学費をカバーするなら、その証明)

・保険証明 

 

 別にPDFでもjpegでもなんでもいいです。電子化しましょう。

しかしフィンランドの学校は受け入れ証明などもメールで送ってくるので、その必要はありませんでした。用意したファイルは一つのフォルダーにまとめて、あとで参照できるようにしておくと安心です。オンライン申請が全て終了すれば、その日のうちに大使館で手続きができます!大使館の開館時間をチェックしてください。めちゃくちゃ短いです。もっと働いて…。

 

僕は渡航予定が6月末、学校から受け入れ許可の連絡が来たのが6月なかばと、手に汗握るタイトなスケジュールにしてしまったので、パスポートと保険、奨学金の証明は早めに用意し、大学からの連絡を待ちました。保険や奨学金の証明などは、通っている大学の担当者と綿密に連絡を取らなければいけないので、ちゃんと仲良くなっておきましょうね。

 

4.オンライン手続きを終え、東京の大使館で指紋採取

 なぜ大阪でできないんだ

と皆さんお怒りのことと存じます。そうです、東京の大使館でしか受け付けていないのです。これは絶対です。(別の国のフィンランド大使館で手続きするなら別)

 

僕はフィンランドの大学から連絡が来るであろう時期に山を張り、先に東京へ行ってから連絡を待っていました。幸いにもその日に連絡が来て、無事に大阪へ帰れたのでした。本当に良かった…。

 

手続き自体はとても簡単です。フィンランド大使館のインターホンを鳴らし、ドアを開け(フィンランドでよく見るドアだった!)申込書に記入すれば、個室に入っていくつかの質問に答え、指紋を採取するだけです。この時証明写真と、オンラインで提出した書類の原本を持って来るように言われるのですが、「オンラインでもらったので原本はないです」とでも言っておけば大丈夫です。ちなみにここでのやり取りはフィンランド人と、英語もしくはフィンランド語で。帰り際にkiitosといったら苦笑いされました…。

 

5.在留許可カードが手元に届くまで待つ

 カードの受け取りは大使館か、郵送か選べます。郵送の場合手続きの際に500円支払います。電子申請の場合、申請手続きがどこまで進んでいるかをオンラインで確認することができます。たまにメンテナンス中で見れない時がありますが、謎のキャラクターが癒してくれるので気長に待ちましょう。

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全ての工程にかかる時間ですが

・書類集めとオンライン記入:人による、本気出せば1日で終わります

 

・電子申請処理:1,2週間、申請者の数が多い時期は長くなります。フィンランド移民局が行う。

 

・大使館手続き:1日 

 

・カードが日本に届くまで:1週間 自宅へ郵送の場合はさらに数日かかります。

 

僕は一ヶ月しかなかったのですが、結構ギリギリでした。フィンランドの大学は返事が遅い…。

 

いかがでしたでしょうか。

人それぞれ事情は違うので細かいところはご自分で調べるのがベストかと思います。

この辺を全て読めば全部わかります

Residence permit application forms - The Finnish Immigration Service

在留許可 - フィンランド大使館・東京 : 領事サービス : 滞在許可・就労許可

eServices : Student

大使館へはメールで問い合わせもできるので、どうしてもわからなければ問い合わせましょう。これは日本語でオッケーです。

 

では。

 

三本の映画の話 〜 真実を知るということ

Moi.

どうも、Taichiです。

 

最近見た映画、ドキュメンタリーが偶然にも共通点を持っていたので、

今日はそのことについて語ろうと思います。

  

 

1st. 「あん」監督:河瀬直美 主演:樹木希林永瀬正敏

2nd. 「Congo, The Blood in Our Pocket.」 監督:不明

3rd.  「The True Cost 〜真の代償〜」監督:アンドリュー・モーガン

 

 一本目は日本映画で、二本目はインド人監督によるコンゴの映画、三本目はアメリカ人監督によるインドの映画です(バングラディッシュも含む) 

 

 

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あん(Netflix)

どら焼き屋”どら春”の雇われ店長が76歳の老女、徳江を雇う。彼女が作るつぶあんがあまりに美味しく、店は繁盛するが、心ない噂が彼らの運命を変えて行く。(Netflixより)

 

あんは、単純に楽しめる映画です。お話も芝居もすごく良くて、好きな映画をいくつか挙げろと言われたら確実に入れます。

樹木希林演じる徳江さんはらい病患者で、そのことを隠してどら焼き屋で働き始めるのですが、どら焼き屋のオーナー(店長を雇っているおばさん)はその噂を耳にし、らい病に関する間違った知識と、無知による恐怖心から徳江を解雇するよう、店長さんに迫ります。

 

この映画は、「差別心が生まれる瞬間」を克明に描いた作品です。

 

「らい病患者は昔、厳重に隔離されてたらしい」

「手足や鼻が落ちるんだって、気持ち悪い」

 

そう言いながら、病気のことをよく知りもしない彼女は、自身の恐怖心と外聞を気にして、「らい病患者を雇い続けるわけにはいかない」という決定をします。

 

差別問題には必ず、「寝た子を起こすな論」というものがついて回ります。

「らい病なんて今の子供たちは知りやしないんだから、わざわざ教えなくても差別は自然消滅するだろう」という主張のことです。

これは一理あるのですが、しかし重大な見落としがあります。それは

 

「差別は無知と恐怖から生まれる」

 

ということ。

 

得体の知れない病気、自分に感染するかも知れないという恐怖(今回は、噂が広まり店が潰れるかもという恐怖でした)

映画を見てもらえばわかると思います。差別が生まれる瞬間。

 

この映画は同時に、「知ることの大切さ」「知らないことの愚かさ」も教えてくれるようです。店長さんは病気に関して詳しくは知らなかったかも知れないけど、徳江さんのことはよく知っていた。彼女の人となりや、考え方。透き通るような心を持った人だと。

「無知」は人に負の感情を植えつけます。知らないことほど怖いものはない。

 

映画は雄弁です。ここで語り尽くすことのできないことを語ってくれます。

ぜひご覧ください。Netflixは650円から契約できますよ。

 

 

 

 

 

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Congo, The Blood in Our Pocket.Youtube

 

コンゴは最も貧しい国の一つであり、統制がまるでなってないため常に紛争状態にあります。

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 しかし埋蔵資源の価値を換算すると皮肉にも、最も裕福な国となります。

 

 

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コンゴの世界シェア

 

コルタン-70%

コバルト-34%

銅-10%

ダイアモンド-10%

不法ウラン採掘-不明 

 

この映画はコルタンという鉱石をテーマにした短いドキュメンタリーです。コルタンとは、スマートフォンを始めとするあらゆる電子機器に使われている鉱石で、近年需要が増加する一方コンゴでの違法採掘も増え続けています。

コルタン - Wikipedia

 

この貴重な鉱石の需要は、コンゴを最も貧しい国にしている要因の一つです。

 

wired.jp

 

実はこのドキュメンタリーを撮影した監督と会ったことがあるのです。大学の英語の先生が監督と知り合いで、来日した時に教室でそのインド人監督と一緒に映画を見ました。

 

 「私たちの電子機器への欲望が、コンゴの悲劇を起こしている」

 

そう言われた時、戸惑いました。そんなこと知らなかったから。かっこよくて便利なスマートフォンを欲しいという気持ち、行動が、企業をコンゴへと出向かせ、安価にコルタンを仕入れさせる。時に違法に、時に残虐に。

 

しかし彼は続けて、「この映画の目的は君たちにそれを放棄させることではない」と言って自分のスマートフォンを取り出しました。

「私も持っている。テクノロジーは後戻りができない。本当に必要なことは ”あなたが何者かを知ること” だ」と言いました。

 

私たちは「裕福さ」のピラミッドの頂点で生まれ育ち、暮らしている。「自分が何者かを知る」とは、自分の足元に誰がいるのか、そのピラミッドは誰が支えているのか、自分は誰に生かされているのか、を知ることだと思う。

 

 

 

 

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 The True Cost 〜真の代償〜Netflix

 

前回、itobanashiというファッションブランドでインターンを始めたという記事を書きましたが、要するにこれが理由です。

 

 より安い服を欲する消費者と、途上国の労働者を搾取する工場の間にある見えないリンクを追う、現代のファッション産業を捉えなおすドキュメンタリー。(Netflixより)

 

ここ数十年で、「服を買う」という行動は全く別物と言っていいほど、状況が変化しました。

ついこの前までは国内の服の7割近くを国内で作っていたのに、今ではたった数%にまで減りました。それはより安い国で製造し、服の値段を安価にするためです。

 

服は消費財ではありません。当たり前のように聞こえるかも知れませんが、それを現実にしてしまったのがいわゆる「ファストファッションブランド」です。過度に安価になった服は、人に「保善」や「お下がり」という選択肢を忘れさせ、人はまだ着れる服をためらいもなく捨てます。

 

服を着る人は、その生産から廃棄までの責任を負うべきである。

そのためには、ファッション業界の真実を知らねばならない。

そういう意図で撮られた映画です。

 

先のドキュメンタリーにも共通しますが、私たちの欲望と無知がこの状況を加速させているのです。誰しもがこの問題の責任を負っているのです。

 

 

 

 

三本の映画、いかがだったでしょうか。ぜひ全て見てください。

 

最初は「知ることの大切さ」

続く二本は決して他人事や遠い世界の話ではない「とある真実」を伝える映画でした。

 

知りたくない真実というのは沢山あります。誰しもあります。

怖かったり、気持ち悪かったり、不愉快になることも多いかも知れません。

 

 

しかし、「知ること」はもっと単純にして明快な、「世界を良くする方法」ではないでしょうか。

 

 

三本の映画を見た後、きっとあなたもそう言えるでしょう。

 

では。

建築学部の俺がアパレル企業でインターンをはじめたワケ

 

Moi.

どうも、Taichiです。

 

二週間ほど前から、itobanashiというアパレル系ベンチャー企業インターンをはじめました。と言っても一人でやってるまだまだ小さな会社ですが。

 

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https://m.facebook.com/itobanashi.jp/?ref=bookmarks

 

 

 

あなたはどこで服を買っていますか。

 

なんのブランドが好きですか。

 

その服はどんな会社が販売してるんでしょうか。

 

それを作ったのはだれ?

 

素材は何でしょう。

 

どこで生産されている?

 

 

服は食事と同じように生活と切り離せないし、服を買うことは家を買うほど特別ではない。普段着るものについて友達と話すことも多いはずです。だけど、それがどんな経緯であなたの手元にたどり着いたのか、どこからやって来たのか、気にする人はそんなに多くない。

 

食品の産地や製造過程には厳しい目が向けられるけど、服になるとそうでもない。その理由はなんでしょうか。今の衣服生産のシステムは持続可能なものなんでしょうか。

 

考え出すとキリがありませんが、せめて気にかけることはしたい。そんな思いを持っていた僕は、偶然itobanashiに出会いました。

 

農薬不使用のオーガニックコットンの使用、労働環境や賃金など人道的配慮を十分にしようという取り組みは僕の目には新鮮に見えました。他にやってるところを知らなかったから。

 

そういう選択肢が日本にもあるのかと少し嬉しくなって、その日にitobanashiの商品を購入して、代表の伊達さんと仲良くなって、応援したい気持ちが大きくなって、ついにインターンまで始めてしまいました。

 

「消費の対象ではなく、想いを持って手に入れたいものへ」 

多くの人に、この言葉が届くことを願ってます。 

 

 

では。

 

 

林業ツアー in 東吉野町&川上村 樽丸編

Moi.

どうも、Taichiです。

 

林業ツアーの後編は川上村の樽丸職人、春増 薫(はるまし かおる)さんの工房を見学して来ました。

 

林業ツアーとは日本の山、林業をもっと深く知り、木の文化や山の現状を世に知らしめるため、 一人で勝手に企画・実行しているツアーのこと。様々な形で木材に関わっている人たちを取材し、木に対する想いを聞き出してゆく。

 

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  • 樽丸とは

 ここでは、杉の木から作られた湾曲した板を竹で締めた樽のことを言います。吉野林業は別名、樽丸林業ともいい、樽丸をつくるために最適化されて来た歴史があるのです。

 

樽丸に適した木材、それは「無節である」こと。

樽丸はその昔、酒を運搬するために作られて来ました。液体を入れて運ぶため、木材に節があるとそこから漏れだしてしまうのです。そのため吉野の木材は、節がない材を育てるために、「吉野林業」と言われる育林法を確立しました。

 

吉野林業の特徴は「密植」「多間伐」「長伐期」

密植とは植林の際、通常1ヘクタールあたり3000本の苗木を植えるのですが、伝統的な吉野林業では10000本もの苗を植えます。木は成長するにつれ葉が生い茂り、その密度ゆえ光の確保が困難になっていきます。そのせいで木は光を求めて上へ上へと成長してゆき、吉野材の特徴である「通直完満」が実現されるのです。

 

通直完満とは、まっすぐで根元と先の直径に大きな差がなく、年輪が一定である材を表現する言葉です。

 

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それらの吉野林業を特徴付ける手法は全て、良い樽丸を作るために開発されたものです。

そんな吉野でも樽丸職人はわずか数名になってしまいました。酒を運ぶ手段が樽から瓶へ移ったからです。そんな貴重な技術を継承した春増さんは、今でも川上村で樽丸を作るための板を作り続けています。

 

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まず、丸太を放射線状に割ります。

 

 

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そして、少し湾曲した形の板を取り出していきます。

 

 

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これを大きさや形を整え、よく乾燥させて樽の形に合わせていきます。

 

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なぜ切るのではなく割るかというと、理由は様々あるのですが、一番大きな理由はノコギリが無かったから。実はノコギリの歴史というのは結構浅く、室町以前は一般的ではありませんでした。だから日本人は繊維方向に割裂しやすい杉を好んで使って来たのです。

 

春増さんの家も代々林業を生業として来たそうです。

「今、吉野の山の全ては管理しきれてない。放って置かれて問題になる山もたくさんある。そもそもこれから人口減少社会に入って行くんだから、今までのように全ての山で林業をするんではなく、適切に伐採した後は自然に戻して行くのが一番いいと思う。」

そう語ってくれました。

 

木材の使われ方も時代とともに変化して行きます。樽丸で林業を確立し、建築で財を成した吉野の木は、次の時代どのように使われて行くべきなのか。それを林業家や製材業、建築家やデザイナーまでが自分の分野を超えつつ、協働して考えなければいけないのです。 「川上から川下まで」木の流通を川にたとえていう言葉ですが、全体を俯瞰して木材を扱える建築家になるのが僕の一つの目標です。それに一歩近づいた、吉野林業ツアーでした。

 

では。