「森を守るには木を伐れ」そのわけとは
Moi.
どうも、Taichiです。
相容れない関係に思えますが、これらはある条件を満たせばイコールの関係になります。
それこそが僕の目指す健全な森林あり方。
今日はそんな話です。
知の見取り図というサイトで、こんな本棚を見つけました。
「森を伐らない」
木を伐るとは、どういう行為なんでしょうか。
森林伐採と聞いてみなさんが思い浮かぶ光景はきっと、豊かな生態系を持つ熱帯雨林が、大規模なプランテーションに置き換わってゆくこの光景では無いでしょうか。
熱帯雨林が
皆伐され
プランテーションに置き換わる。
これらは森林伐採であり、森林破壊です。許される行為ではありません。土地を収奪し、雇用を奪い、生態系を破壊し、先進国の利益となる。持続可能なわけがありません。
しかし森林伐採、すなわち「木を伐る」という行為は、何もこれだけではありません。
上の例は熱帯地域の話。
では日本の森林伐採を見てみましょう。
樹齢30年前後のスギ。まだ径が小さく、密集しています。
樹齢50年。20年の間にうまく育たなかった木や曲がった木などを間伐して、密度を調整します。
樹齢70年。ここまでくると立派な木材として出荷できます。主な収益となる木材を、主伐材と呼びます(それ以外が間伐材)
どうでしょうか。これがあるべき「森林伐採」の姿です。
生態系は維持され、雇用や収益をその地域に生み出し、その上持続可能です。
同じ木を伐るという行為が、ここまで真逆の結果を出すということ、あなたはご存知でしたか?
「森林伐採は悪である」
それはこう言い換えるべきです
「森林”皆伐”は悪である」
皆伐とは読んで字のごとく、すべての木を切ってしまうことです。それは森が長い時間をかけて培ってきたものすべてを一瞬で消し去ってしまう行為。
林業だって立派な森林伐採ですが、それは植林、手入れ、間伐、主伐、そしてまた植林と、森林の中のサイクルを維持しながら70年、80年という長い時間をかけて行うもの。そして人工林は、必ず人間の手を加えなければ、そのサイクルを維持できません。(日本の森の4割が人工林)
間伐や手入れを怠ることは森林サイクルを崩すことであり、すなわち森林破壊につながるのです。
「森林破壊」「森林伐採」という言葉だけが一人歩きしています。しかし実際は場所や森林の種類、方法によって様々な意味があるのです。
こと日本において、これだけは確実に言えます。
「森を守るには木を伐れ」
では。